馬車郎の私邸

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記など「趣味に係るエッセイ・感想・レビュー記事」をお届けします!ある市場関係者のWeb上の私邸

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「とらドラ!」第4巻、竹宮ゆゆこ著、電撃文庫

前巻の流れを受けて亜美の別荘に行くことになった竜児と大河、実乃梨と北村たち。大河は、竜児の実乃梨への片恋をサポートするため、幽霊怖がらせ作戦を実行する。もちろん、そんな合宿のドタバタ劇もいいのだが、この巻の白眉はなんといっても竜児と実乃梨…

「ゼロの使い魔 19 始祖の円鏡 」ヤマグチノボル、MF文庫

長編小説をいきなり19巻からレビューを始めるのも恐縮だけれども、読んだばかりなのでせっかくだから紹介しておこう。新章突入の第19巻は、この作品にしては珍しく、冒頭から激しい戦いが始まる。ルイズとも再会を果たした才人の幸せもつかの間。愛剣デルフ…

「エジプト神イシスとオシリスの伝説について」プルタルコス (著), 柳沼 重剛 (訳) ,岩波文庫

岩波文庫2010年夏の一括重版で平積みになっていたので購入。英雄伝以外の岩波文庫でのプルタルコスの著作はこれだけ持ってなかったのでちょうど良かった。膨大なプルタルコスのエッセイから、「エジプト神オシリスとイシスの伝説について」だけが単品で文庫…

「とらドラ!」第3巻、竹宮ゆゆこ、電撃文庫

2巻の最後では、ちょっとした修羅場があり、大河と竜児の仲は微妙なものに。大河と竜児の間には信頼が芽生えていても、それを素直に出せるはずもなく、ことあるごとに衝突と逡巡を繰り返す。互いに気持ちを言葉でうまく伝えられず対立しても、二人は行動で相…

「とらドラ!」第2巻、竹宮ゆゆこ、電撃文庫

少女漫画の新展開として、新たな登場人物が介入するというのは常套手段だ。第1巻において、竜児と大河、北村と実乃梨の関係はひとまずの区切り。竜児と実乃梨は竜児の片思いが続き、親しくなりつつも、想いは口に出せないままだ。大河は北村に告白するも、大…

「ひよ恋」第2巻、雪丸もえ、集英社

雑誌というのは、連載陣に多様性があるから面白い。かつて全盛期の「ガンガン」を読んでいたころ、800ページを読むのが毎月実に楽しみだった。その連載陣は男女半々で、内容も多岐にわたっていた。圧倒的な量の中に、質の違うバラエティーに富んだ作品が…

「桜姫華伝」第5巻、種村有菜、集英社

種村先生の馬力には昔から恐れ入るばかりである。今年も2話一挙掲載合計80ページをやってのけた。いつか、種村先生にはその仕事術と自由な発想力について、集英社新書から1冊刊行していただきたいと思う所存である。 さて、「桜姫華伝」の第5巻。桜姫の…

「HIGH SCORE」第9巻、津山ちなみ、集英社

152ページ中、約24ページがゴンちゃん、約16ページが「オヤジ女子高生☆モコ」…だと…大暴れだなf^^;それ以外は、ミッキー、大門先生、増田兄弟、香織と沙夜といったあたりが中心。政宗先輩や羽柴兄弟やえみか、きわづはやや影が薄く…なんにせよ、面白さに…

HIGH SCORE スペシャルFUNブック「HIGE SCORE」 、津山ちなみ、集英社

「HIGE SCORE」15周年を記念して、ファンブックが出ました。キャラもずいぶん増えたことだし、こういう体裁のファンブックが出るのはうれしい。書き下ろしも多く、読みごたえのある一冊でした。ロングインタビューや仕事場拝見など、定番の企画も面白い。だ…

「とらドラ!」第1巻、竹宮ゆゆこ著、電撃文庫

―この世界の誰一人見たことのないものがある。 それは優しくて、とても甘い。 たぶん、見ることができたなら、誰もがそれを欲しがるはずだ。 だからこそ、誰もそれを見たことがない。 そう簡単には手に入らないように、世界はそれを隠したのだ。 だけどいつ…

「手作り弁当を食べてる場合ですよ」日垣隆、角川oneテーマ21

手作り弁当を食べてる場合である。外食をするサラリーマンは、昼食代だけでなく、外に出て店で料理が出てくる時間さえも無駄にしている。手作りの弁当を持っていけば、お金ばかりか時間も節約できるのだ。このような日常にできることをやることが、どうにも…

「とらドラ!」読了-名作少女漫画の読後感-

「りぼん」の感想を書かなくなって久しい(いつも検索で来てくれる皆さん、ごめんなさい)。だがしかし、何の偶然か最近、素晴らしい少女漫画に出会ったので、一筆書いて紹介したく思う。お勧めしたい作品の名は「とらドラ!」(竹宮ゆゆこ、電撃文庫全10巻、※…

忘却されることの悲哀について

『愛の反対は憎しみではなく無関心です』マザー・テレサ ならば、忘れられた人間は、憎まれるよりもつらい目にあっているということか。 また、サマセット・モームが言うには、 「恋の悲劇は死でも別離でもない。それは無関心である。」 それならば、忘れら…