馬車郎の私邸

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忘却されることの悲哀について

『愛の反対は憎しみではなく無関心です』マザー・テレサ

ならば、忘れられた人間は、憎まれるよりもつらい目にあっているということか。

また、サマセット・モームが言うには、
「恋の悲劇は死でも別離でもない。それは無関心である。」

それならば、忘れられた人間は、継続的な悲劇の牢獄にいるということか。

毎度区切りをつけて、次に進める人もいる。
意思を貫き通すばかりに、可能性ある道を自ら絶ってきた人間もいる。

熱情に浮かされて、そして冷める恋もある。
怜悧な思考であえて自身を陥れる恋もある。

喧嘩別れに恋が終わることもあれば、友人が二人をとりなすこともあるだろう。
互いを忘れて消えゆくこともあれば、合意により解消することもあるだろう。

恋が人を絶望のうちに殺すこともある。
恋が人を希望のうちに生かすこともある。

無かった希望があった。
そして有る希望は無い。
忘却は嫌悪よりも残酷だったか。
まだ、長い負け戦は終わらない。