馬車郎の私邸

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波乱相場の今こそ考えたい「30万円未満」で買える株主優待+配当バランスの特選7銘柄!

株式保有の最初の一歩を踏み出しても良いタイミングだ。取っ掛かりとして「株主優待」という世界でも珍しい文化に注目してみよう。

たしかに、世界的な株式下落と、原油価格の大暴落、米長期金利の乱高下など、不安要素は数え切れない。この種の大きな下落後は、得てして戻りを試した後に二番底をつけるものだ。だが、誰もが儲かっている時に浮かれ調子に投資を考えるのではなく、株価の大幅調整をきっかけに事業や配当の継続性を見つめ直すのは、健全な考え方。

とはいえ、日本は米国と異なり、そもそも株を持っている人は少ない。こうした大幅下落相場だからこそ、新たに何か始めてみようという発想はあっても良い。中長期の目線で保有(もちろん、市場の流れに連れ高して、儲かってしまったら無理せず売ってしまってもよいが)しても良さそうな銘柄を考えるてみよう

入り口は、「株主優待」が身近な生活にも関わるので親しみやすいだろう。株主優待で代表的な銘柄といえば、4661オリエンタルランド(日本のディズニーランドを運営している)だ。しかし、これはいかにも敷居が高い。大幅な下落に見舞われているが、3/10終値13,150円×100株では130万円からというのでは、流石に二の足を踏んでしまうだろう。そこで、今日のところは30万円以下で買える株に限定する。株主優待と比較的安定した配当のバランスが取れた企業をご紹介していこう。

【お買い物キャッシュバック】8267イオン
・今期予想配当利回り1.84%(※配当は将来にわたって確約されたものではない、以下同)
・3/10終値1956.5円×100株
・優待・配当権利月:2・8月

実のところ、これは非常に実用的な優待だ。2月末日、8月末日に100株以上保有の新規株主は「株主ご優待カード(=オーナーズカード)」を貰える。これにより、全国のイオンやまいばすけっと、ダイエーで3%のキャッシュバック(株数が増えると…4・5・7%と上がっていく)を半年ごとに受けられる。(利用可能店舗など優待制度の詳細はHPご参照)。これは家庭の助けになる。一生のお買い物で、20万円程度の投資金額は回収可能なのではないか。

【生活用品】4912ライオン 
・今期予想配当利回り1.14% 
・3/10終値1937円×100株
・優待・配当権利月:12月

おはようからおやすみまで、暮らしをみつめる生活用品企業。生活用品業界は寡占化されており、花王(30期連続増配実績)、P&G(63年連続増配、120年以上配当実施)など、比較的安定した業績に特色がある。HPによると、毎年12月末時点において100株以上を保有する株主に、年1回、自社製品の詰め合わせセットを進呈している。SnapCrab_NoName_2020-3-10_23-29-21_No-00

【飲料詰め合わせ】2503キリンHD(ホールディングス≒持株会社)
・今期予想配当利回り3.18%
・3/10終値2044円×100株
・優待・配当権利月:12月

グローバルな飲料大手の一角。傘下には医薬品の協和キリン、化粧品のファンケルなども。ビールやソフトドリンクの詰め合わせが優待品(HPを参照)。上場以来減配なしの安定配当に加え、中長期の展望にも目を向けたい。この会社に限らず、飲食品、小売、外食企業はよく使う会社について、優待や事業内容を調べてみるきっかけとしてはちょうどよい。

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【化粧品】4927ポーラ・オルビスHD
・今期予想配当利回り3.94%
・3/10終値2029円×100株
・優待・配当権利月:12月

優待品は当然ながら、化粧品(HPを参照)。長く保有するとポイントがたまり、貰える優待品がゴージャスになっていくタイプだ。足元の業績は諸々の要因により踊り場を迎えている。振るわなかった19/12期(19年度)でさえ、粗利率は84%(!)、営業利益率は14%をキープしており、その高いマージンを背景に、配当性向は60%以上を基本線としている。

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【カタログギフト】3003ヒューリック
・今期予想配当利回り3.16%
・3/10終値1093円×100株
・優待・配当権利月:12月
1957年に富士銀行(現:みずほ銀行)の店舗ビル管理業務を行う会社として創業。東京23区を中核に不動産賃貸を生業としている。日経の言葉を借りれば、「銀座の大家」さんだ。不透明な外部環境のなか、ビル賃料の安定収益には安心感があろう。優待制度は、保有年数が3年未満の株主は3,000円相当のグルメカタログギフトが貰えるというものだ(HP参照)。

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【とにかくたくさん選べる】1377サカタのタネ
・今期予想配当利回り1.22% 
・3/10終値2714円×100株
・権利確定月:5月

ブロッコリーやトマト、ホウレンソウやスイートコーンなどで高いシェアを誇る種苗会社。優待品は種類の豊富さが特長だ。会社HPのパンフレットを詳しくはご参照いただきたいが、球根や栽培キットに加え、お米やお菓子など多種多様な優待品を選ぶことが可能。選ぶ楽しみなら、これだ。

【QUOカード】2427アウトソーシング
・今期予想配当利回り4.08% 
・3/10終値662円×100株
・権利確定月:12月

QUOカードは、コンビニエンスストア・書店・ドラッグストア・ファミリーレストラン・ガソリンスタンド等、様々な場所で使える。アウトソーシングの場合は、優待制度は以下の通り。
100株以上500株未満 QUOカード1枚 (計1,000円分)
500株以上5,000株未満 QUOカード2枚 (計2,000円分)
5,000株以上25,000株未満 QUOカード3枚 (計3,000円分)
25,000株以上 QUOカード4枚 (計4,000円分)

とはいえ、QUOカードのために株を買うというのも、妙な話だ。どうせQUOカードがついてくるならば、株式投資の醍醐味である長期の成長性に注目して、選んでおきたいところ。アウトソーシングはその社名のとおり、人材サービス企業だ。工場製造ラインへ人材派遣・請負が主体のため、株価は製造業や景況感に対する見方の変化で乱高下しやすい。しかし、実際の事業は多彩で、米中貿易摩擦が直撃した19/12期でさえ、2桁増収増益を実現した。ITエンジニアの派遣に加え、米軍施設向け、欧州・豪州の公共向けなど安定事業も有する。また、外国人技能実習生関連の筆頭銘柄である点も見逃せない点だ。野心的な中期経営計画にも注目だろう。

今回は、入門編ということでここで筆を置く。いつぞやの「セイバー好きの友人に贈るアルトリア・ペンドラゴン関連株式ポートフォリオ」よりはバランスの取れた内容にはなっただろう。投資はもちろん自己責任だが、本稿が入り口になってくれたら幸いだ。なお、長期的な資産形成については「真っ当な資産形成の手法"積み立て投資"」について、一筆書いたのでご参照願います。



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