馬車郎の私邸

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セイバー好きの友人に贈るアルトリア・ペンドラゴン関連株式ポートフォリオ

私の大学時代からの友人に、アニメを中心に幅広いジャンルに通暁している方がいる。精力的な活動ぶりには頭が下がるのだが、Fateシリーズについても造詣が深い。さらに、並々ならぬ素晴らしいセイバー・コレクションを擁しており、「宗教上の理由」から関連な品を集めねばならぬという使命感を有するほどだ。

Fateの"顔"とも言えるセイバーは、15周年を迎えるFateシリーズにおいて、武内崇氏によって様々な派生系のキャラクターが生まれている。近年ではソニーの大ヒットモバイルゲーム「Fate/Grand Order」によってその傾向が助長されている模様だ。

以前書いたとおり、「Fate/Grand Order」の18/3期営業利益は約400億円と見られ、ソニーの収益の一端を担っている。これは、日本最大級のドラッグストアチェーンであるツルハホールディングスの18/5期営業利益とほぼ互角である。やはり、アルトリア・ペンドラゴン関連株式ポートフォリオのコア・ストックはソニーということになろう。Fate関連アニメ作品をグループ会社Aniplexが大いにこれからも盛り上げると期待したい。

「Fate/Grand Order」における、「セイバー」(アルトリア・ペンドラゴン)及びその派生サーヴァントをクラスごとに並べると、以下の通りだ。

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「アルトリア顔」サーヴァントの増殖ぶりには驚くばかりだが、セイバー、アルトリア、アーサー王、謎のヒロインXおよびXX、担当声優の川澄綾子さんに名称の点から関連している企業群について紹介していこう。

クラスはセイバーだから、まずはその名に似た会社からいこう。すなわち、セーバー社(SABR、 IT・通信)である。セーバー社は米国の旅行産業向け販売・技術ソリューション会社。旅行者、旅行会社、企業、サプライヤーの活動を支援するための商品、技術、サービスを提供している。足元では18年度の4四半期全てで一株当たり利益が減益に沈んでおり、収益の底入れを伺う局面にあるようだ。

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セイバーの真名であるアルトリア・ペンドラゴンから考えると、やはりアルトリア・グループ(ティッカーコード:MO)の株式も、アルトリア・コレクションに加えるべきだろう。フィリップ・モリスからスピンオフされて出来た会社で、「マルボロ」や「バージニアスリム」など米国でタバコ事業を展開している。

タバコを巡る昨今の潮流と冴えない業績で下げ通しだが、新たな投資があまりいらない事業の性質から潤沢なキャッシュフローによる高配当で知られている。Bloombergによると、株価の低迷もあり、直近の予想配当利回りは5.77%の水準となっている。

株価が安いのには訳がある。電子タバコや大麻関連への巨額出資が実を結ぶかは、アナリストや投資家からはやや疑問視されている。電子タバコの新興企業ジュール・ラブズの株式35%を128億ドルで取得した。18年夏の電子タバコのシェアは約68%と圧倒的だが、証券会社バーンスタインによるジュール・ラブズの2018年予想売上高13億ドルに基づくならば、この出資は高い金額を支払っているようにも見える。

規制の強化も懸念事項だ。米食品医薬品局(FDA)は3月13日、フレーバー付き電子たばこの大半について、コンビニエンスストアやガソリンスタンドでの販売を実質的に禁止する指針を発表した。風当たりは強まっている。

電子タバコのメリット・デメリットには様々な議論がある。全米若年者たばこ調査によると、2018年だけで、高校生の電子たばこ使用は前年比78%増加し、生徒数の20.8%を占めるまでになった。今や、360万人を超える中高生が電子たばこを使用している。

18年10月にカナダで大麻が合法化され、関連ビジネスの広がりに期待が広がるなか、アルトリアは大麻に参入。カナダのクロノス社に18億米ドル出資を実施した。45%の持ち分を取得し、大麻関連ビジネスに参画する足がかりを得た。

既存事業から安定的なキャッシュ創出が見込める一方で、こうした巨額の出資の成果の回収は不透明だ。とはいえ、配当の水準を維持できるならば、後から振り返ってみれば割安だったということもあり得る。俗に言う高配当利回り株への投資のケーススタディとして、アルトリア株の価値を考えてみるのも一興だろう。

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アーサー王に因んでいるのかはわからないが、アーサー・J・ギャラガー(ティッカーコード:AJG)は米国の保険・金融サービス会社。米国内外で保険ブローカー業務、リスク管理、その他関連サービスを提供する。航空、海上、自動車、火災、専門職業責任、労災補償、製造物責任、過失脱漏、任意生命保険などの小売・卸売事業を展開するほか、損害査定や保険業務管理サービスを提供。また、投資ファンドの管理を行う。その2年チャートは美しい右肩上がりを描いており、昨今の市場急変の中でも堅調に推移している。

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謎のヒロインXからは、Xから始まる会社だ。ザイリンクス(Xilinx, Inc.、NASDAQ: XLNX)は、近年で5G関連の本命格の銘柄の一つとして注目を集めている。FPGAを中心としたプログラマブルロジックデバイスを開発しており、製造を社外ファウンドリに委託している、いわゆるファブレス半導体企業である。FPGAとは、製造後にユーザの手許で内部論理回路を定義・変更できる集積回路のことだ。 通信機器メーカーが5G基地局を設計するのに重宝されているが、FPGAを作れるのは、ザイリンクスと、インテルの子会社であるアルテラという米国企業2社だけである。

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謎のヒロインXXということで、XXから始まる会社なんてあるのかと思ったら、あった。それは台湾市場に上場している森鉅科技材料Xxentria Technology Materials Co., Ltd. ゼントリア・テクノロジー・マテリアルズ]だ。電子部品メーカーで、アルミニウム複合パネル、亜鉛めっき複合パネル、PP(ポリプロピレン)シート、およびLCD(液晶ディスプレイ)モニターの製造を手掛ける。 AlcoplaおよびPolydiamonのブランド名で製品を販売する。 3年チャートも典型的な製造業・景気敏感株らしい動きをしている。

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おっと、ここまでソニー意外日本株がない。セイバーおよび派生キャラの担当声優といえば、川澄綾子さんだ。銘柄コード7703の川澄化学工業がある!川澄化学工業は、医療器具中堅で人工透析器具で高シェアを有する。血液・血管内分野に強みを持ち、ダイアライザー(人工腎臓)や人工心肺、カテーテルや血液回路・採血・輸血・輸液システム、安全で使いやすいディスポーザブル医療機器などの開発を通じて、からだと血液を安全に守っている。

ただし、足元の業績は振るわずリストラクチャリングに取り組んでいる。最近では、3/22に住友ベークライトとの資本業務提携発表を好感されて、急伸する場面があった。住友ベークライトはは既存株主から発行済み株式数の20.76%に当たる476万2980株を譲り受けて筆頭株主となる模様だ。

業務提携として、両社が有する医療機器製品に関する情報等の共有、および当該情報に基づく次世代医療機器製品の共同研究・開発の可能性、両社が有する日本国内外における医療機器製品の拠点の相互活用、住友ベーク有する技術の医療機器製品への活用などを協議・検討などが期待されている。不芳な業績が改善に向かえば、大きく低下したバリュエーションが是正される展開になろう。

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