馬車郎の私邸

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「ナポレオンとヴェルサイユ展」と「高野直子さん誕生日会」 2006,6/17

巨大な力士の絵が改札で私を出迎えた。両国国技館ではなく、江戸東京博物館へ私は向かった。まずは常設展を見る。縄文土器に、大判小判、数々の復元模型や、江戸時代当時の本やみこしなど、江戸に関する様々なものを見た。「ナポレオンとヴェルサイユ展」は明日が最終日ということもあり、入場にさえ時間がかかった。展示品は年代順に陳列されているので、まずはナポレオンの少尉任官状と、恐怖政治を行なったロベスピエールの肖像画から始まった。

フランスご自慢の美術品が居並ぶ中、ひときわ目を引くのは「サン=ベルナール山からアルプスを越えるボナパルト」だ。白馬にまたがるナポレオンがカメラ目線でポーズを決めているこの絵の実物は非常に大きく、高さ3メートルはあろうかという代物である。実物の迫力と立体感は教科書掲載の写真の比ではない。よく見ると実は、奥に兵士たちの姿も描かれているし、かなり見えにくいがナポレオンの前のアルプス越えの二人、ハンニバルとシャルルマーニュの名が刻まれている。また、馬の手綱には「L.DAVID」と作者の名があり、馬の口元を良く見るとよだれをたらしている.....というか泡を吹いてて苦しそうだ。急斜面で騎乗のまま不自然なポーズをとってはいけない。(実際はろばに乗っていたらしいが..)

ダヴィドの「ナポレオンの戴冠式」の絵もあったが、本物は横幅10メートルくらいある巨大な絵なので持ってくるわけにはいかない。よって絵の右のほうの抜粋だったが、資料集掲載の写真では見えない居並ぶ人々の細やかな表情を見ることが出来た。教皇ピウス7世をはじめとする司教たちの「こ、この野郎.......」とムッとした表情が何とも印象的。とにかく細かく細部まで描き込まれている。

ジェラールの「戴冠式の正装の皇帝ナポレオン」もやはり大きな絵で、立体的かつ精巧だった。黄金の刺繍は美しく、白い毛皮のガウンはふわふわしていて今にも触れそうなくらいだった。絵画だけではなく、多彩な宝飾品もあった。豪奢な宝石の魔力は人々を魅了していた。

皇妃マリ=ルイーズの食器セット一式は、ハプスブルクの名にふさわしい赤と金の綺麗なものだった。この黄金のどんぶりで、いつかラーメンやお茶漬けを食べてみたいと思ったが、その発想にあらためて自分は庶民であることを痛感した。お土産にはポストカード2枚とマグネット2つを買った。

さて、高野直子さんの誕生日ということで、エコルでは誕生日会が行なわれることになっていた。この人はときメモ出演者であるが、自分はあまりよく知らない。自分は見ていないが、有名なアニメへの出演というと、「機動戦艦ナデシコ」の名があげられる。自分が知っているのは「モンキーターン」くらいである。高野さん扮する寿美幸はどんなキャラかというと、「縁起の良い名前とは裏腹に、頻繁に何らかのトラブルに遭遇するが、それにも負けずに底抜けに明るく能天気に振舞う不幸少女。」とWikipediaにある。

底抜けに明るく能天気なため、通常の1オクターヴ上の音程で喋る。非常に甲高い超音波である。ときメモ2のクリア後のフリートークで高野直子さんは、収録中にミキサーさんが倒れた、と語っていた。なんとも恐ろしい話である。

エコルで席に着くと、相席していた4人はいずれも虹野ももんがさんを知っているということだった。次は関東でOFF会が行なわれることを期待している、と言っていた。いろんな話を聞いたが、やはり昔を知らない自分にはありがたいことである。

話をしているうちに、時間となり、メタルユーキ氏ならびに高野直子さん(http://naokoblog.exblog.jp/)の登場となった。例によって、本人かどうか確認する作業となった。来場者に戦慄が走る。「あの超音波を至近距離で聞いたら、ただではすまぬ......」。雷鳴が会場を駆け抜けた...としか言いようがない。やはり本物であった。

会場は満員で、50人ほどであったか。立ち見もいた。。そんな中、二人のトークショーが始まった。対談と質疑応答の形式だった。4ヶ月たった今は少々記憶があいまいだが、当時の覚え書を頼りにいくつかご紹介する。

ミキサーさんが倒れてしまった話:
やはり実話だったことが判明。しかもその人は、倒れた後病院送りに。しかも、お仕事をやめてしまったそうな。事実は小説よりも奇なり、である。

アルバイトに関して:高野さんは昔、マニュアル通りの応答をうまく言えず、二日でロッテリアをクビになってしまった。

寿美幸の曲について:
メ「ときメモの曲はちゃんとした音楽理論にもとづいて作曲してるから、(寿美幸の曲を)わざと調子っぱずれな曲にするのは大変だった。」

寿美幸役に決まったときの話:
高「ときメモ御殿(※注)をたてるぞ~って気持ちでした。自分だけ決定が遅くて....。」
メ「いや、オーディションの時から俺の中では美幸役は最初から君だと確信していた。」
高「嘘だ~っ。」

注:「ときメモ御殿」というのは、今シーズンで引退の川相昌弘選手(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%9D%E7%9B%B8%E6%98%8C%E5%BC%98)の「バント御殿」にちなんでのことと思われる。川相はその通算犠打記録の世界記録を持ってるので、バントだけの選手と思われがちである。しかし、断じてそれは違う!打率も高く、3割を何度も打っている。緒方の次に、盗塁もよくしていた。それに何と言っても、あの華麗にして堅実な守備!!あの固い二遊間に、巨人の投手陣は相当に助けられていたといってよい。ちなみに彼の精密なバント技術は中日の選手たちに伝授され、今シーズンの中日のバントの数は150を越え、両リーグトップである。これが、優勝球団の守りの野球の原動力になっているのだ。

「エコルに来たことはありますか?」との質問には、「ある。」と答えていた。例の年越しライブの衣装を買いに原宿に来た帰りに、6人で寄ったとの事。スーパーライブの映像が流れていたので、それを見ながらコーヒー一杯で3時間居座ったそうである。さらに、前田千亜紀さんに関して言及があって、他人の振り付けまで考えてくれるやさしい人、ということであった。

さて、話の途中で、どなたかの突如メニュー表が倒れ自分のアイスコーヒーも倒れてしまった。大丈夫ですか?と壇上から、声をかけられたが、さすが寿美幸の不運が乗り移ったかのような現象であった。エコルの学生証とポイントカードはだめになってしまったから、新しく作り直してもらうことにした。
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サインを頂く際に、どんな漢字の名前かを示すために学生証を提示した。エコルの学生証は濡れてしまっていたので。学生証の写真は髪が短く人相もあまりよくないので自分は気に入ってなかったが、それについてなぜか光栄にもお褒めの言葉をいただいた。当時、自分にしては珍しく髪を長く伸ばしていたが、数日後いつもの短髪に髪形を戻していた。ナポレオンマグネットを献上するため、2つ差し出して、どちらが良いですか?と聞くと、高野さんは馬上姿のものより、正装姿のほうを選ばれた。短い時間ながらもいろいろ話すことができ、嬉しかった。

「ときメモONLINE放送部」(訂正:『週刊エコル!放送室』)というラジオ番組が始まるそうで、その番組のタイトルコールを全員で唱和することになった。また、高野さんのブログに書き込んでいるある常連の方とも話し、意気投合した。会場で10代というと、この人と自分くらいだったようだ。

イベント終了後、相席していた人と談笑していたが、メタルユーキさんが戻ってきて、スタッフと一緒に隣のテーブルに腰掛けた。しばらくして、隣のテーブルを見ると、常連の方とメタルユーキ氏が喋っていた。「これはもしや、話しかけるチャンスでは......?」と思った。かくて、当時ときメモ暦2年と8ヶ月の新参ファンは、このときメモを作った人物に話しかけてしまったのだった。

神経の図太い自分もさすがに、いささか緊張した。名乗って、あなたの作る曲が好きです、と言うと笑顔で握手してくださった。この後10分か、15分かくらいコナミの商品展開のことなどについて話した。見ず知らずの一ファンとの話にわざわざつきあうとは、さすがに「器の大きい..」方だ。
以下そのときの一問一答をいくつか紹介する。

私「スーパーライブは今後どうなりますか?」
メタル氏「ライブはスーパーライブという名前としてはもうない、要するに、1,2,3の出演者が一同に会することはないが、1なら1、2なら2というように、それぞれの出演者のライブは企画している。」

私「(グッズについて)テレカばかりを売っていてはシリーズの継続は難しく、定期的なCDの発売だとかライブの開催でシリーズの継続を図っては?」
メタル氏「ライブに関してはこの前の東京厚生年金会館より大きな会場でやってみたい。とはいえ、今はONLINEがあるしね。それに、Girl's Sideの2も出るんだ。けど、もちろん過去のシリーズに関してもコナミは商品展開を続けていくつもりだ。」

こうして出演者の方々を呼んでいるのだし、音響設備(放送室)があるのだから、歌を歌ってもらうことは十分可能では?と私が言うと、「そのことに関しては、店員、お客さんからかなり言われてるし、やりたいと思うんだけど、契約交渉とかいろいろあるからね~」と苦笑いしながらこう言った。 

話し込んでしまったが、最後にもう一度握手して、エコルから退出した。いやはや、今考えてもなんとも恐れ多いことをしてしまったものである。