馬車郎の私邸

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村井かずささんお誕生日会 ポンペイの輝き展 2006,5/20

06-05-20_23-0506-05-20_23-04エコルでは、ときメモ出演者が招かれることがあります。自分は行けなかったが、2月には橘ひかりさんがきました。この人は、ときメモ2以外の作品はよく知りませんが、実はあの例のNHKの放送事故で有名な「スプー」の声は、この人だったりする。

さて、今日は2006年5月20日の話です。自分は別段特定の役者にこだわりすぎることもないし、熱烈なファンでもない。けれども、自分はときメモに関してわりと新参のファンだから、イベントやライブに行ったことはそんなにはない。なので、こういった貴重な機会には出来ることなら参加しておきたいものだと、思ったからだ。

今日は世界のホームラン王、王貞治、フランスの作家バルザック、近鉄に昔いたブライアント、さらに河村隆一及びときメモ2の八重花桜梨の誕生日なので八重さん役の村井かずささんとメタルユーキ氏が原宿のときメモカフェエコルにいらっしゃることになった。

まずは渋谷の文化村ミュージアムの「ポンペイの輝き展 古代ローマ都市最期の日」に行った。ポンペイとは今から1900年以上前に火山の噴火で埋もれてしまった、南イタリアの町である。そうして発掘された品々が今世界の美術館をめぐっていて日本にもやってきたわけだ。女神ヘラ、アポロ像、アマゾン像の頭部などのヘレニズム彫刻は実際に見てみると、写真では感じられない立体感と重厚さがあった。

また、人間が危機に瀕して持ってゆくものはお金と高価な装飾品なので、これらも大量に展示されていた。銀貨や銅貨はさすがに腐食が進みさびも出ている上に溶岩の熱で互いにくっついてしまっていた。しかし、金貨のほうは、実物がそのまま残っていた。ティベリウス帝、ヴェスパシアヌス帝、ネロ帝のものが展示されていて純金のそれは1900年前とまったく変わらない輝きを放っていた。ローマ字で例えば「NERO CAESAR」とか書いてあるので、同じ文字を使ってるドイツ語や英語にも親近感が沸く。他には大量の装飾品が展示されていて、黄金であるとか、エメラルド、ラピスラズリ、サファイアなどのさぞかし高価な、自分のような庶民は永久に手にすることはないであろう宝石のたぐいの現物を今まで見たことはなかったので、今回は貴重な機会だった。

また、日用品もけっこうあった。フライパン、お皿、スプーン、壺、バケツ、剣、兜、鎧、ランプ等等...出口ではやたらとたくさんのお土産があったが、その中でもひときわ目を引いたのは金色にきらめくネロコイン!(800円)表はネロとその母アグリッピーナが向かい合う構図で裏はアウグストゥス・ゲルマニクス、と刻印がある。後で調べてみると、本物の別バージョンのネロ帝金貨はなんとお値段18万円。他のもとんでもない値段で取引が。割と安いのでも3万5千円で、これはヘラクレイオス1世の金貨だった。

かずさとは今の千葉県の中南部を表す昔の地名であるが、村井かずささんは愛知県の出身である。この人の代表的かつ名誉ある出演作としてときメモ2の他に「とっとこハム太郎」があげられる。ついこの前、長きに渡って栄えたこの作品は終焉を迎えたが、レギュラーとしてずっと人間ならざるものを演じたのはこの人の業績の一つである。

また、この人は少年役もでき、ドスの聞いた低い声や妖艶な美女の役も得意とし、さらには、澄んだきれいな声で歌を歌う。洋画やドラマの吹き替えでは「少林寺」だとか「トゥルー・コーリング」など。携帯電話やATMの音声も担当し、ルミネの店内放送をもまかされている。ナレーターとしてミュージックステーションのCDランキングの読み上げを行っていたこともある。CMの出演も非常に多く、最近ではカビキラーのCMがある。

さて、私は渋谷から原宿に移動し、竹下口の真向かいのビルに行って、整理券をもらった。私の番号は22番。23番の人は話してみたらびっくり。なんと数度チャット(虹野ももんがさんのところ)で話したことのある人だった。とはいえ、その人は私が生まれた年に大学を卒業したそうなので私よりはるかに年上だったが、にも関わらずさんづけで呼んでくれていたので恐縮であった。他の人ともすぐに気軽に話せたのでよかった。昔の話などを聞けた。

中に入っていくらかしてメタルユーキ氏が入場した。メタルユーキ氏はロン毛でポニーテールなので後ろで束ねた長い髪が私の首筋をかすめたので、一瞬だけくすぐったかった。次に私の真横を村井かずささんは通っていった。

冒頭ではたして村井かずささんは本物であるかどうか見極めるために本編のセリフの朗読が行われたが、当然ながら全ての観客の賞賛の拍手によって、本物であるとの承認と認識が得られた。さて、トークはすこぶる快調にすすみ、それは観客の的を得たリアクションと適切な突っ込みによって助長された。村井さんはかなりの酒豪であり、日本酒とワインが特に好きだということだった。また趣味のスキューバダイビングや高校時代の話など多彩な話題が話された。

しかし、何より観客を驚かせたのはときメモ2本編のイベントの忠実な再現である。そのために、みかんの缶詰が小粋な小道具として使われた。いくらかの緊張の中、カン切りで缶詰を開ける際にメタルユーキさんはみかん汁をこぼしてしまい、一同は爆笑した。さて、村井さんのセリフでまさに本編中のイベントは再現され、観客の感嘆の中メタルユーキさんはさぞかしおいしそうにみかんを食べたのだった。

じゃんけん大会ではあともう一回だけ勝てば村井さんのサイン入り色紙をもらえたが、自分にしては珍しくパーを出したのがいけなかった。(チョキを好む傾向にある。)とはいえ、マウスパッドを買えばそれにサインをしてもらえるので、光栄にも私はそれを頂くことができた。サインをしてもらう際にハンドルネームを明かして自分がブログに去年からコメントを何度かつけている旨などいくらか話した。対して村井さんは「ああ、あの方ですね。いつも応援してくれてありがとうございます」と社交辞令を真心をこめて言ってくださったので、素直にうれしかった。

言葉を交わしたのち、最後に、「頑張ってください、応援しています、ありがとうございました」と締めくくろうとしたのだが、多少の緊張のせいか、私は「頑張ってください、お願いします。」と言い間違ってしまった。その後の文章をあわてて取りつくろったが、その文章は当然倒置法になったはずだし、どう取りつくろったか今では覚えていない。まんざら、この言葉でも間違ってはないだろうが。

私が一番楽しみにしていたのは村井さんの歌だったが、それは残念にもなかった。とはいえ、本人の歌はトーク中ずっと流れていた。せっかく主演者をわざわざ呼んでいるのだから、歌を歌ってもらうのもいいんじゃないかと、店員に提案したところ、なるほど、次に生かしてみますとの前向きな回答をいただいた。こうして、私は原宿から帰還した。帰りの電車は満員だった。06-10-20_07-53