馬車郎の私邸

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21年前の12月3日は私のトラウマ

12月3日は私にとって忘れられない日である。
以前に首にまつわる3つのトラウマについてという記事にに書いたとおり、機動戦士Vガンダム36話「母よ大地に帰れ」が放映された日なのだ。当時6歳の私は金曜夕方のアニメをとても楽しみにしていた。5時から機動戦士Vガンダム、5時半から五星戦隊ダイレンジャー、チャンネルをテレビ東京に変えて6時から姫ちゃんのリボン、6時半から剣勇伝説YAIBAと見る流れだった。

さて、1993年の12月3日は、機動戦士Vガンダム36話「母よ大地に帰れ」という結構とんでもない問題の回が放送された回だったのだ。ちなみに余談だが姫ちゃんのリボンの最終回もこの日だったため、なおさらこの日は印象深かった。それはさておき、この日放送された先述のVガンダムはどういう話だったかネタばらしをすれば、一言で言えば「ゲリラ組織で戦う主人公の少年パイロットの母親が、停戦協定の5分前に目の前で死亡し、さらにはその首は宙高く吹っ飛んでいく」というシリアス極まりない内容である。

しかもなおさら恐ろしいことに、その後には主人公が母親の首が入ったヘルメットを「これ、母さんです。」と言いながら、先輩パイロットに手渡すシーンがある。その時の、血が滴るヘルメットのずしりとした重さが忘れられないのだ。とにかく怪談話よりも気味が悪い限りで、映像・音声・ストーリーのトリプルパンチは強烈だった。

そんな演出を誰が考えたのか知らないが、このシーンは6歳の子供には刺激が強すぎた。もちろんそれが悪いことだと言っているのはないし、だからといってみだりに無闇矢鱈とグロテスクなシーンづくりをすることを推奨しているのでもない。むしろ21年後にも印象が残るワンシーンを創りだす作品というのは貴重なものであるとすら思える。

それだから、映像の作品ならば一生忘れないワンシーン、文字の作品ならば一生忘れない一節、音楽の作品あらば一生忘れられないフレーズを一つであっても生み出せたなら、それらの作品というのは良きにつけ悪しきにつけ成功つしたのだと私は思う。そんな12月3日の今日このごろでした。