馬車郎の私邸

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出演予定声優で次見るアニメを決める3つのメリット―19年夏アニメを松岡禎丞、日野聡、茅野愛衣、佐藤聡美、悠木碧でスクリーニング!

物事を噛み砕いてわかりやすく書くことは難しい。機関投資家(お金を運用するプロのおっさんたち)向けのエクイティ(株式)アナリストのレポートはなぜああもカッチンコッチンに硬いのだろう。それ風にたとえば今回の趣旨を書いてみるなら例えばこんな感じだ。

「演技の技量と情熱を高く評価し、男性声優は松岡禎丞、日野聡、女性声優は茅野愛衣、佐藤聡美、悠木碧を弊社はトップピックとして推奨する。中堅声優セクター内でその演技と名声が相対的にアウトパフォームすると考え、レーティングはoverweightを付与する。」

簡単に書いてみるとこうなる。
「中堅どころの声優は、松岡禎丞、日野聡、茅野愛衣、佐藤聡美、悠木碧の5人を推したいです。声質に加え、演技の多彩さと技量、出演ラジオから伝わる人柄、演技への情熱が私好み。近頃はアニメの本数が随分多いから、この5人を重視して出演作を優先的に見るようにしてるよ。」

そういうわけで、なぜこの5人を贔屓にしているかはまたの機会にして、今日は「出演予定声優で次見るアニメを決める3つのメリット」を述べてみよう。一言でまとめると、縦軸と横軸それぞれからアニメを見ればもっと面白く見ることができるし、見るアニメをすばやく決めるには意外に有用なのだ。

第1に、縦軸でアニメを見ることについて。縦軸とは、この場合はアニメ放映の時間軸のことで、面白いアニメを見たらその声優さんの(あるいは監督などスタッフも)過去の出演作をたどって見ることだ。好みのジャンルとは違う作品でも好きな役者が出ていたら、思いのほかとっつきやすいので、楽しめる作品の幅が広がる。近頃は奇矯なタイトルの作品が多いので、そうした面からの先入観にとらわれず、虚心坦懐に見るには良いきっかけになるのだ。セレンディピティ、偶然は思いがけないめぐり逢いを生む。

第2に、横軸でアニメを見ることというのは、声優さん同士の関係に着目してみて見ることだ。共演作が多いと、ラジオやイベントなどでの様子も本編と一緒に楽しみやすい。眼の前の作品という上澄みだけでなくはなくて、どういった人たちが演じていることを知るとより面白くなる。たとえば、最近の例では松岡禎丞と茅野愛衣が好例だ。主人公・ヒロイン級の共演だけでも「さくら荘のペットな彼女」「ソードアート・オンライン・アリシゼーション」「冴えない彼女の育てかた」「ノーゲームノーライフ」などがある。作中の関係性はそれぞれ異なり、どれも見応えがある。

作中での演技の技量は当然素晴らしいが、二人の関係性も知れば、そうした好演がさらに愛おしいものになるものだ。手短に見るなら松岡禎丞と茅野愛衣のバレンタインデー(米津玄師「アイネクライネ」)の動画が面白い。たっぷり聞きたいなら松岡禎丞・茅野愛衣 ラジオと音声で振り返る2011-2014」がおすすめだ。「茅野愛衣の肝臓になった松岡禎丞」はまさに名演技だ。

一昔前だが、日野聡と釘宮理恵も共演作が多く、「ゼロの使い魔」「ハヤテのごとく!」「灼眼のシャナ」「銀魂」など枚挙にいとまがない。ラジオでのイチャイチャぶりには胸がキュンキュンする。動画にはよく「日野理恵」や、「理聡の夫婦」というタグが付けられることがある。「ゼロの使い魔」1期2期を振り返る動画、「ニヤニヤ度MAXの公開告白」、「たっぷり4時間」など、作中の主人公・ヒロイン以上の関係とさえ思えるほどでニヤニヤが止まらない。

世の中には「なまもの」というジャンルがあるが、以上は私達ファンの妄想なので、現実の人物でのカップリングは自重して胸に秘め、そうした愛おしい人たちが演じる作品を丹念に楽しむ事が重要だ。縦軸と横軸双方から眺めてみると、アニメはより重層的に面白くなる。

第3に、出演予定声優で見るアニメをすばやく決めるという手法は、意外に有用だ。というのも、キャッチコピーとして「新しい物語を作ろう」のKADOKAWA、「アソビきれない毎日を。」のバンダイナムコが、スポンサーとしてあまりにアニメを大量供給している。どういう作品がアニメ化されるのか、調べるだけでもひと手間だ。ならば、いっそのこと主演予定の声優さんで決めてしまったほうが手っ取り早い。

では、さっそくこの方法を試してみよう。このサイトを見ると7月からの夏のクールで放映されるアニメは実に38本に及ぶ(!)。では、さっそく私贔屓の松岡禎丞、日野聡、茅野愛衣、佐藤聡美、悠木碧の5人を中心にスクリーニングしていこう。

「ヴィンランド・サガ」
ビョルン:安元洋貴
ヴィリヴァルド:日野聡
日野ちゃまが出ているし、安元さんの低音ボイスも聞きたい。サークルの先輩が取材レポートをお書きになっている縁もある。

「炎炎ノ消防隊」
フォイェン・リィ:日野聡
環古達:悠木碧
日野ちゃまと悠木碧が出ているので見てみよう。

「彼方のアストラ」
細谷佳正、武内駿輔、内山昂輝、島﨑信長らが出ているし、そもそも原作がコンパクトSFでとても面白かった。

「からかい上手の高木さん2」
高橋李依、梶裕貴の甘酸っぱいやり取りを前作に続き見たい。悠木碧も出ている。

「グランベルム」
袴田水晶:悠木碧

「胡蝶綺 ~若き信長~」
津々木蔵人:日野聡

「女子高生の無駄づかい」
一奏:高橋李依
染谷リリィ:佐藤聡美

佐藤聡美さんのレギュラー作は最近ではやや珍しい。贔屓にしている経緯は、以前書いたとおり(名曲紹介12:金曜の夜は鈴の音を転がすような華やかな元気が出る歌!:佐藤聡美「Happy Friday Night」「ラジオ☆聡美はっけん伝!」オープニング曲)。

「異世界チート魔術師」
吾妻凛:高橋李依
ミューラ:田中美海
タイトルはちとあれだが、Fate/Grand_Order_カルデア・ラジオ局でさんざん大はしゃぎしているあの二人が、現場でプロの声優としてどういう演技を披露するのか見てみたい。

「スタミュ(第3期)」
卯川晶:松岡禎丞
1期の再放送を少し見たが、まずまず面白い。松岡くんも出ているので見て見よう。

「戦姫絶唱シンフォギアXV」
悠木碧、茅野愛衣が出ており、前作まで見ているの視聴。

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか II」
ベル・クラネル:松岡禎丞
ダンまちのゲームの画像がウォール・ストリート・ジャーナルのコラムに載った記事を紹介した。
妻が気に入ったと言うので1期を見て見たが、なかなか爽やかなアニメだった(松岡くんの過呼吸の演技が出色だった)ので2期も視聴決定だ。

「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?」
大好真々子:茅野愛衣
このキャストはなにか目覚めてしまうかもしれないが、見てみようじゃないか。

「とある科学の一方通行」
「とある」シリーズは見ているので視聴。

「Dr.STONE」

中村悠一、前野智昭と私好みの男性声優が出ている。妻や先述の先輩のおすすめ作品なので視聴決定。

「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」
浪川大輔、小野大輔、平川大輔の大輔三人衆に加え、松岡くんも出ているので見よう。上田麗奈は「グリッドマン」「グランクレスト戦記」での好演が印象に残っており、着目している。

「聖闘士星矢: Knights of the Zodiac」
アンドロメダ瞬:佐藤聡美

!!!
「聖闘士星矢」は漫画を昔ブックオフで立ち読みしたくらいだが、佐藤聡美のアンドロメダ瞬役はぜひ聞いてみたい。

以上、38本のうち16本という結果に。あれ、意外と絞り込めてない……?実力派の人気声優さんたちを中心にしている以上、仕方ないか。とりあえず、最初の入口には良い手法かもしれない。あとは1~3話あたりを見て考えよう。人生のほんの少し時間だが声優を目指した私としては、役者軸で次見るアニメを選んで見るくらいには、声優さんたちを尊敬しているし、応援しているのである。「今をときめく声優・茅野愛衣さんに学ぶプロフェッショナルの心構え」でも述べたとおり、声の職人たるその仕事ぶりはもっと注目されるべきだ。

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