馬車郎の私邸

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大谷翔平選手、その恐るべき4つの力―打球速度・ 足の速さ・剛速球・変化球(S.F.F.)

5/18付のウォール・ストリート・ジャーナルはメジャーリーグにおける大谷翔平選手の実力を、経済紙らしくデータを用いて紹介している。

17日時点で大谷翔平選手は、打者としては打率3割2分5厘、5本塁打、出塁率と長打率を足した数値であるOPSは0.963を記録。投手としては6試合で防御率3.58、投球回数32回と3分の2で43奪三振の好成績を収めている。その恐るべき4つの力は、打者としては、打球速度、 足の速さ、投手としては剛速球、変化球(S.F.F.)である。

大谷の打者としての能力の高さは、第1に打球速度である。ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジは昨シーズンに驚異のルーキーとして旋風を巻き起こし、その打球速度が平均94.9マイルとリーグ最高を記録した。大谷の打球速度は平均94.1マイルとそれに迫るほどだ。

第2に、 足の速さである。4月12日の試合、97マイル(156キロ)のストレートを打球速度106マイル(170キロ)で打ち返し、快足を飛ばして三塁打を記録。三塁までの到達時間は11.49秒だった。大谷の走塁スピードは平均で秒速28.1フィート(8.6メートル)と、リーグ平均を大きく上回っており、これはメジャーでも最速の部類だというのだ。

次に投手としての能力に目を移そう。第3の能力の高さは、剛速球である。大谷のストレートの平均は97.1マイル(155キロ)。これはセベリーノ(97.6マイル)、ニューヨーク・メッツのノア・シンダーガード(97.5)に次ぐ3位であり、メジャーリーグでも指折りの剛速球投手である。大谷は6試合で100マイルを6回記録しているが、セベリーノとシンダーガードは合わせて4回だ。大谷はすでに驚異の101マイル(162キロ)を2回も叩き出している。

第4に、得意の変化球、S.F.F.(スプリット・フィンガード・ファストボール、以下スプリット)である。スプリットとは、かいつまんで言うならば浅く挟んで投じる、早く落ちるフォークボールである。日本でこれを広めたのは、巨人で活躍した桑田真澄投手であろう。これまでメジャーリーグで成功した日本人投手は落ちる球を得意とする投手が多かったが、大谷もその一人だ。

7回までパーフェクトに抑えた4月8日のオークランド・アスレチックス戦で。大谷はスプリットを33球投げたが、そのうち16球で空振りを奪った。今シーズンここまで、大谷が投じたスプリットの空振り率は実に29.4%であり、これはヤンキースの田中将大投手の昨シーズンの空振り率23%をもしのぐ。大谷は5/17時点でスプリットを136球投げているが、ここまでヒットを1本も許していないとはまさに驚異的だ。

シーズン通じて現状の成績を維持できれば、それがたとえ1シーズンだったとしても永久に記憶されるべき偉業と言えよう。その際、大谷の代理人は、実績をもとにして現状の契約の見直しを迫り、一流メジャーリーガー2人分の年俸をしっかりと要求するべきであろう。

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