馬車郎の私邸

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今年お世話になった株ベスト5【米国株】

今年も大納会が終わり波乱万丈・ボラタイルな1年が終わりました。モメンタム・ストックは途中まで良かったのに下半期はメタメタでしたね……ウェアラブル・カメラのゴープロ、自動運転関連のモービルアイ、セキュリティ関連ではファイアアイ、パロアルト・ネットワークスなんてのもありましたが、儲けに目がくらんで売り抜けられなかった人は……この種の銘柄は結局は8月の下げから株価は立ち直らずでした。結局のところダウもS&P500もNASDAQも行ったり来たりでしたので、基本に忠実に安いところを買って高いところを堅実に売る売買が功を奏した機会が多かったです。

ここからは、私が今年お世話になった米国株を振り返ってみたいと思います。(私は株の売買をおすすめする仕事をしているのです)

5位:ウォルト・ディズニー
上半期までは右肩上がりがきれいな美しいチャートでした。
これだけ下のチャートは5年で表示しています。直近の四半期決算はしくじりましたが基本的には業績は悪く無いです。ダウの銘柄では特にお客様に話しやすい銘柄です。アナ雪のヒットは記憶に新しいですし、ルーカスフィルムを買収してスター・ウォーズエピソード7が公開されたばかり、来年には上海ディズニーランドの開園もひかえています。ダウが安い時に押し目買いするときに、初めて買う外国株としてはとっつきやすいでしょう。
ディズニー5年チャート


4位:フェイスブック
ここからチャートの表示は1年チャートです。フェイスブックは成長株の中ではネット関連株に敏感なお客様の反応もよく、おおむね右肩上がりの動きと、急騰局面も幾つかあったので助かりました。ネット広告での収益化がテーマとあって、同業のツイッターがメタメタななか、現状はしっかり利益の成長も伴っています。チャートは高値での保ち合いが続いているのでここから一段上っ放れられるかどうか。グーグルあらためアルファベットともども要注目です
フェイスブック


3位:スターバックス
日本でもおなじみスターバックス。日本法人は完全子会社化されてしまったのでスタバの熱烈なファンは本家スタバの株を買うといいでしょう。今年の荒っぽい相場の中200日戦を割り込んだのは8月の混乱の一瞬だけでした。美しい右肩上がりのトレンドのチャートです。各四半期決算では、売上、利益だけでなくガイダンス(見通し)も前向きに強気で成長戦略についても意欲的な発表が多くありました。ティーバナの買収によりお茶にも力を入れており昼間の時間帯、主婦層の取り込みにも成功しているようです。中国市場の開拓はまだまだこれからで、現状の売上の約6割がアメリカ市場での売上です。また、アメリカでは全カード決済のうち20%がモバイル決済にすでに移行しているそうです。成長する大型株として、柱に据えたい銘柄の一つです。
スターバックスチャート


2位:テスラ・モーターズ
ご存知「スペースX」のイーロン・マスクが経営するテスラ・モーターズ。未来と夢を語ってお客様に買っていただく銘柄としてこれほど胸躍る銘柄は他になかなかありません。電気自動車だけでなく、自動運転や電池の話からも入っていけます。お客様の中には青山でテスラの車に試乗された方も結構いらっしゃいました。銘柄としては今年は180ドル~280ドルを変動激しく行ったり来たりなので、スリリングながらも売買という面では重宝しました。全体感とはまた違った動きをすることも多いので、その意味でも助けてくれることもありました。
テスラチャート


1位: アマゾン・ドットコム
アマゾンチャート


今年の外国株式営業はこの銘柄にたいへんお世話になりました。つまり、お客様にたくさん儲けてもらった銘柄になりました。元々アマゾンは便利でよく使いますし、様々な既存のビジネスを脅かして積極的な取り組みを行うアマゾンは素晴らしいと思います。アメリカのEコマース市場は2桁成長中で非常に勢いがあります。また原油市場の暴落は、アメリカ人の家計の5%を占めるガソリン代の節約にもつながり、消費に強力な追い風になったのだはないかと考えます。

決算においては、この会社は「株主還元?そんなん知ったこっちゃねーよ。稼いだお金はジャンジャン本業の投資にまわしちゃうもんね~。」というスタイルの会社なので、去年までの決算ではアナリストの予想を下回る売上・利益・見通しの決算で急落なんてことも多かったんですが、積極果敢な投資が実を結びアナリスト予想の中央値が赤字の1株利益を予想するところに黒字を叩きだしてくることも。今年の四半期決算では4戦全勝。チャートをご覧いただくととぎれとぎれになっていますね。これは四半期決算の発表ごとに窓を開けて大幅上昇したためです。

4月の第1四半期決算からはアマゾンのクラウド事業AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)も数字が開示されるようになり、この部門においても投資家やアナリストに好調が認識されるようになりました。なにしろQ1は49%増収、Q2は82%増収と伸びは加速し、100万件を超える顧客を獲得しているのですから、その勢いの強さは窺い知れるでしょう。7/15全世界で実施した大規模セールプライムデーもQ3の業績に寄与したようです。アマゾン・プライム会員(年会費3900円÷12ヶ月=月額325円相当)の特典として、アマゾン・プライム・ビデオ(見放題の映像配信サービス)を日本でも9月より開始とあって、今後の展開にも目が離せません。次のQ4決算もとても楽しみです。

巨大でありながら、なおも成長していることはすごいことです。2014年度売上高889億ドル、2015年度は1000億ドルの大台を超えるでしょう。また、個人的には中国のからみが少ないことも、今年の相場では良かったのではないかと思っています。アマゾンの地域別売上高比率は、「北米62%、ドイツ14%、日本9%、イギリス9%→4カ国で94%」です。今年の下半期は特に中国のことを市場が過敏に意識していました。力強い株価上昇の裏の要因は、売上の9割が米英独日という先進国に偏った売上高比率が市場に安心感を与えていたことだと思います。また、このことは逆に、新興国でまだ全然ビジネスをしていないわけだから、困難はあれども(物流インフラ、電子決済事情、商慣習、法制、政治諸々…)伸びしろが大きいことも示唆しているという見方もできるでしょう。

明日は、お世話になった銘柄ベスト10【日本株編】というテーマで書きたいと思います。それでは、よいお年を~。