馬車郎の私邸

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記など「趣味に係るエッセイ・感想・レビュー記事」をお届けします!ある市場関係者のWeb上の私邸

「テルマエ・ロマエ II」 ビームコミックス、ヤマザキマリ

風呂限定でタイムスリップする古代ローマの浴場技師ルシウスの物語、「テルマエ・ロマエ」の2巻が発売された。2巻はいつ発売されるのかと待ちに待っていたので、本屋で見つけた時はうれしかった。売り場では「けいおん!」の4巻の隣に平積みになっていた。ずいぶんと有名になったものである。

昨年、 風呂好き民族日本人とローマ人ー「テルマエ・ロマエ」第1巻の記事で書いたとおり、この漫画は古代ローマ人と"平たい顔族"すなわち日本人を、"風呂"という共通項で漫画にしたものだ。

この巻も1巻に勝るとも劣らぬ面白さ。特に風呂でのマナーとウォータースライダーの話が面白かった。ルシウスの勘違いぶりやリアクションも相変わらず愉快で、ロシア人をゲルマン人と勘違いしたり、ウォータースライダーを精神力を鍛えるための装置だと思い込む様子は、劇画タッチの絵柄と相まって、不思議なシュールさを際立たせる。

ひたむきでまじめな主人公ルシウスは、スタンプラリーと神と浴場を結びつけるなど、タイムスリップ先で見たものからインスピレーションを得たものを具現化するエンジニア魂があり、ものづくりの得意な日本人を彷彿とさせる。風呂好き、多神教と併せて、他にも意外と日本人とローマ人の共通点はありそうだ。

巻末では3巻の発売は来年春と書かれており、わりと早く次巻が読めそうで楽しみだ。また、イタリアの新聞に「ローマ帝国、ついに日本のマンガ界を征服」と紹介されたとの事。この愉快でまじめなギャグ漫画を、我ら平たい顔族だけではなく、ぜひ現代のローマ市民にも読んでもらいたいものだ。

にほんブログ村 漫画ブログへ
にほんブログ村