馬車郎の私邸

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中村光「聖☆おにいさん」第5巻、講談社

20100524190600002010052418230000201005241823000120100524190700002010052418240001四面六臂の福笑いにどん引きする天使たちとは、なかなかシュール…そんな感じで、楽しく不謹慎なこのコメディもはや5巻目です。「アイドルはうんこなんかしない、そう、天使はうんこなんかしないんですよ。」と、どや顔で言う天使につっこみをいれるブッダの図なんて、日本でしか拝めません(笑)

警察からの電話を振り込め詐欺と勘違いしたペテロが、「知らないって3回言って、ニワトリが鳴いたら本物じゃね?」と言うにいたっては、元ネタ知ってると、麦茶を吹かざるを得ない…

ほこりをかぶっていた聖書をひっぱり出してきて、最後の晩餐のあたりだったかと、「マタイによる福音書」を探してみると…あったあった。「よくあなたに言っておく、今夜、にわとりが鳴く前に、あなたは三度わたしを知らない、と言うだろう」

そして、一番おもしろかった話は、地元の消防団にイエスとブッダが勧誘された話。火とキリスト教のかかわりで、いろんなギャグが出てきます。たとえば、「マッチ一本、火事の元。」ならぬ「十字架一本、火刑の元。」とかね。

クライマックスで、イエスは「死後に復活する体がなくなると困る(最後の審判のあとに必要だから、欧米圏では土葬)」と言いつつも、「ジャンヌ・ダルクちゃんだって耐えたんだからっ…」と意を決して燃える家に飛び込む。

そして最後は、救助される住民が、イエスとブッダがダブルでお迎えに来てしまったと勘違いするオチ。
相変わらずハチャメチャですが、今回も面白い話が盛りだくさんな1冊でした。