馬車郎の私邸

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記など「趣味に係るエッセイ・感想・レビュー記事」をお届けします!ある市場関係者のWeb上の私邸

プロレスリング・ノア「Southern Navig.'09」最終戦 6月22日後楽園ホ-ル 観戦記

他に生で見たものいろいろ↓
ミュージカル「テニスの王子様」コンサートDream Live 5th
テニミュThe Imperial Presence 氷帝 feat. 比嘉 感想レポ 7/30
テニミュ  The Treasure Match 四天宝寺 feat. 氷帝 2008年12月17日
プロレスリング・ノア グローバル・タッグリーグ開幕戦 3月29日後楽園ホール
プロレスリング・ノア グローバル・タッグリーグ最終戦 4月29日日本武道館 
プロレスリング・ノア Northern Navig."08 開幕戦 5月15日後楽園ホール 
プロレスリング・ノア Winter Navig."08最終戦 12月7日日本武道館 観戦記その1
プロレスリング・ノア Winter Navig."08最終戦 日本武道館 観戦記その2
プロレスリング・ノア『ザ・トーナメント'08』 クリスマスだョ!全員出場 12月23、24日 ディファ有明
春田なな先生&酒井まゆ先生 サイン会
プロレスリング・ノア The First Navig.'09最終戦 1/25後楽園ホール大会
プロレスリング・ノア「The Second Navig.’09」最終戦 3/1日本武道館
プロレスリング・ノア「グローバルタッグリーグ’09」最終戦5/6日本武道館

三沢光晴社長が13日の広島大会のヘビー級タッグ選手権で、
頚髄離断により急逝
してから、1週間。
Image5
13日の翌日の大会では、三沢さんの最期のパートナーである潮崎豪が、力皇猛を破り、若き新王者が誕生。
社長の急死に負けずに戦い続けた選手たちは、ツアーの最終戦の地、後楽園ホールに帰ってきた。
6月22日当日はさながら涙雨のごとく、静かに雨が降り続いていた。
東京ドームシティのスポーツ中心の本屋は、三沢光晴追悼号を取り揃えていた。地元の本屋ではどこも売り切れだったので購入。
献花のための花束は、白と緑。
三沢さんのタイツの色と同じ配色なのは言うまでも無い。
2009062217360001
水道橋駅からドームシティ入り口にかかる橋から見えるのは芳文社。
ちょうど「けいおん!」が流行っていた時期だった。

献花台では、たくさんの人が花を捧げ、フラッシュの光が瞬き、すすり泣くファンであふれていた。
後日行われていたお別れ会では、2万6000人がディファ有明に追悼に訪れたという話だ。

会場の後楽園ホールは超満員。
試合が始まる前に、所属選手がリングを取り囲み、追悼セレモニーが執り行われた。
リングにあがったのは、ジョー樋口GHCタイトル管理委員長が三沢さんの遺影を持ち、百田副社長、盟友にして最大の強敵(とも)小橋、新社長田上明、10年間タッグを組んだ"正妻"小川良成の5人だった。
10カウントゴングと1分間の黙祷の間、すすり泣きが絶えず、黙祷後は「テーマ曲「スパルタンX」が流れ、後楽園ホールは大「三沢」コールにつつまれた。
2009062217400000

第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負
伊藤旭彦●vs○クリス・ヒーロー

7分42秒 
変形アバラ折り固め
(ストレッチプラム)

クリス・ヒーローは緑のコスチュームに肘サポーターで登場。
試合でもローリング・エルボーを披露するなど、
三沢さんへの思いを形にしていた。
試合は、伊藤が奮闘するもストレッチプラムにつかまってしまいあえなくギブアップ…


第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
金丸義信● vs  鈴木鼓太郎
石森太二     ○平柳玄藩

9分16秒 
石森のテララーニャ→体固め

ヒールファイトに走る鼓太郎と、金丸が仲違いし、
また石森とKENTAの仲も怪しい雲行き。
こうして生まれた金丸・石森組は、試合巧者の金丸と空中戦とルチャの得意な石森が抜群の連携で、終始試合を優勢に運ぶ。
終盤に石森の450度スプラッシュと、金丸の直下式ブレーバスターが立て続けに平柳に決まり、納得の勝利と思われた…

が次の瞬間、石森が豹変。
突如金丸に襲い掛かり、複雑なクラッチのDDT(テララーニャ)をかけて、ダウンしていた平柳にフォールさせ、やはり乱戦でダウンしていたレフェリーに無理やりカウントを入れさせた。

そしてKENTAが現れ石森とガッチリ握手。
やっぱり仲違いはジュニアタッグ王者を分断する策略だった!
石森が「おい、そんな簡単に別れるわけねえだろ」と言えば、
KENTAも「(リーグ)3連覇はオレたちがいただくよ。緑のマットは止まんってられねえぞ」とマイクで叫ぶ。
2人がかりでなおも金丸に暴行を加えると、鼓太郎が救出に入る。

鼓太郎は「オレは三沢さんの弟子として、社長の遺志を継いでいきたいと思ってます。もう一度組んでください」訴え、金丸は握手に応じた。
2組のタッグが、元の鞘に収まったようで、一同安心。
おまけは、一人取り残された平柳をめぐるやり取りで、会場に笑いが。
平柳は、「実は強力なタッグパートナーを見つけた」と爆弾発言。
果たして、一体誰が!?
と、思ったら、後に判明したのは菊タローでしたf^^;

第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
小川 良成      vs○齋藤 彰俊
田上 明          井上 雅央
リッキー・マルビン●    ボビー・フィッシュ

10分58秒 
スイクルデス→片エビ固め

三沢さんの最期の対戦相手、齋藤彰俊選手に暖かい声援が送られる。
心中穏やかならないであろうが、それでも懸命に戦い、得意の延髄斬り(スイクルデス)で勝負を決める。
最後、遺影に深々と一礼して去る齊藤選手には、えもいわれぬ苦渋と悔悟がにじみ出ていたが、ファンはそんな齊藤選手の人柄と苦悩を知っているのだった。



第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
森嶋 猛   vs 高山 善廣
杉浦 貴○    ●佐野 巧真

11分34秒 足首固め

この4人の顔ぶれを見るだけで壮絶な打撃戦は必至!
高山のひざがうなり、杉浦の気迫が満ち溢れ、森嶋の肉弾がぶつかり、佐野のソバットが切れる!
激しいぶつかり合いのなか、最後は杉浦が佐野をアンクルホールドにとらえ勝負を決めた。


第5試合 青木篤志“閃光十番勝負”第8戦 45分1本勝負
青木 篤志● vs ○獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス)

13分45秒 足折リ回転エビ固め

新日本の「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」でベスト4に進出し、目覚しい活躍の青木。
十番勝負に、新日本ジュニアの重鎮ライガーが襲来。
投げ技、とび技、丸め込み、とりわけあらゆる体制からなされる腕攻めで、終始試合を優勢に進めた青木は勝利まで後一歩まで迫る。
しかし、ライガーの一瞬の切り返しの前に、惜しくも勝利ならず…

第6試合 谷口周平“驀進十番勝負”第4戦 45分1本勝負
谷口 周平●  vs ○バイソン・スミス

15分35秒 バイソンテニエル→片エビ固め

当初谷口の対戦相手は三沢さんだった。
代役は、三沢さんの最後の対戦相手齋藤彰俊と組んでいたバイソン・スミスが務めた。
最初からヒートアップした戦いは、場外戦へ。
大暴れのバイソンが谷口を徹底的に場外で痛めつける。
カウント19で戻った谷口も反撃。得意のスープレックスでバイソンを投げまくった。
ジャーマン3連発、ダブルアーム、フロントスープレックス、さらにもう1回ジャーマンスープレックスも、バイソンの牙城を崩せず。
パワー殺法と必殺のバイソン・テニエルのまえに轟沈。
壮絶に玉砕した谷口に拍手が送られた。


第7試合 タッグマッチ 45分1本勝負
小橋 建太    vs 力皇 猛
本田 多聞●     ○モハメド ヨネ

10分26秒 ヨネロール(変形横入り片エビ固め)

この日の多聞さんは誤爆や最後の丸めこみなどいまひとつ冴えなかった。
小橋もフルネルソンのスープレックスを放ったり、得意のチョップを連発したがやや不完全燃焼。


第8試合 タッグマッチ 60分1本勝負
潮崎 豪○   vs佐々木 健介
KENTA       ●中嶋 勝彦

30分15秒 
ゴーフラッシャー→片エビ固め

GHCヘビーとジュニア王者がそろい踏み。
潮崎とKENTAの二人が序盤から、健介、中嶋と激しい打撃戦を展開。
10分過ぎからKENTAがローンバトルを強いられるも、
代わった潮崎が反撃。
健介とのチョップ合戦で両者の胸は真っ赤に腫れ上がり、壮絶な打ち合いとなった。

入れ替わり立ち代りのスピード感あふれる激しい攻防が続き、
場内の盛り上がりはヒートアップ。
中嶋のデスロールをかわしたKENTAのGo2sleepを、さらに逆用して中嶋はKENTAをアンクルホールドで捕獲。
救出に入る潮崎を、今度は健介がストラングルホールド。
長く捕まっていたKENTAだが、自力でロープに逃れる。
その後、KENTAがタイガースープレックス、
中嶋がドラゴンスープレックスを打ち合い、両者ダウン。

本日のハイライトは、潮崎が健介に担ぎ上げられた時に、フランケンシュタイナーで中嶋のミサイルキックを鮮やかにかわした場面だ。
一瞬何が起こったのかわからなかった。
その後潮崎は、中嶋のトラースキック6連発を受け、さらに高角度のジャーマン(見事なブリッジだった)を喰らう。
しかし、潮崎は中嶋が1回転するほどのラリアットをお見舞い。
もう1発ラリアットでダメ押しし、とどめはゴーフラッシャー。
腕の振り下ろしが不完全で、肘がもろに顔面に入ったように見え、かえってエグかった…

大歓声の中、潮崎とKENTAは2人でベルトを持って勝ち名乗りをあげ、最後は潮崎がマイクでしめくくった。
「ノア」コールが起こったあと、「スパルタンX」が流れ、大「ミサワ」コールと共に、いっせいに緑と白の紙テープをリングに投げ入れられ、リングがエメラルドカラーとなった。

すさまじくも素晴らしい試合で終わった興行を経て、船頭を失ったノアの方舟はなおも航海を続けるのだった。



2009062221360000
2009062217190000 (1)