馬車郎の私邸

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りぼん増刊号に、腐女子堂々推参!! ―801の日―

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「りぼん」....それは王道少女マンガ雑誌。
少年少女の健全な恋愛を描く様々な名作を輩出した。
そしてこの間の増刊号!!
案外粒ぞろいで、面白い作品もあったので楽しめたのですが、最後の最後で驚愕。

森ゆきえ先生、ご乱心。(笑)
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いや、この人の場合「めだかの学校」というシュールすぎる4コマを連載してたのだから、ご乱心というのは当てはまらないかもしれないのだがf^^;
作者名のところにフキダシで「さらに新境地」と書いてあるのだが、まさしく新境地。
さすがは、森ゆきえ先生です。今度「ブレイク・カフェ」あたり買っちゃおうかな....
かくも公然と腐女子が「りぼん」に現れる日がこようとは。
いくら流行りとはいえ、またずいぶんと...
というか、ちょっと待て。
このキャラ、どこかで見たことある気がするんだが、俺の気のせいだろうか。
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というわけで、漫研の話なんですが、なんとまあBL原稿が登場。
この前のページで、キモいうさぴょんやら、新キャラ猟師、そしてこの次のページでは大王イカと、それだけでもう十分カオスです。
「…ずいぶん仲のいい男の子たちですね…」→「…なんでピーしてピーでピーなってんですか?」→「ねぇよ!」
の流れはおそらくは大方の人間がそういったものを読んだときの感想と思われるが、この時「ねぇよ!」と激昂して投げつけてはいけない。
この世には多様な価値観が存在している。多数派が正しい、良いとは限らないのだ。
無論、男性同士の恋愛が好きな人たちには独自の論や感じ方が存在し、説得力のある論陣を展開したり、そのすばらしさを立て板に水のごとくとうとうと語る人もいて、時になるほどと思わされるものだ。
頭ごなしに存在を否定したり、貶めるようなことを言うのは理性にかけるといわざるをえない。
ヴォルテールが言ったとされる「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利には賛成だ。」の言葉のように、寛容さが"一般人"とやらに求められるであろう―もはやBLが日の目を見るようになって久しい時代には、こうした考えが浸透さるべきであり、健全な民主主義国家にもまた不可欠といえる。
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つまり、「セミの一生、超泣ける…」→「これ擬人化したら、さらにいけると思う」→「そして、オス同士が愛し合えばカンペキという3段論法はそう考えることが出来る人にとっては、成立しているのだ。
だから、自分はそうは思わないからといって、反駁することは無駄である。
たとえば人間の生物としての本来性(生殖)にそうした考えが反するという客観的な事実は、実際にはありうることだし、何より萌えという感性の前には無力だからだ。
ゆえに、分かり合う、理解するということは目指さず、そのようなものもあるのだと認識することが重要である。
事実、そうした人々や価値観は存在し、かつ顕在化しているだから。

ちなみにこの漫画の最後はこんな絵が出てきて終わる。
カ、カオス...!
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「さすが森ゆきえ先生!他の作家たちに出来ないことを平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!」

画像の出典:「灰色女子高日記」森ゆきえ/集英社 夏休み大増刊号 りぼんスペシャル