馬車郎の私邸

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記など「趣味に係るエッセイ・感想・レビュー記事」をお届けします!ある市場関係者のWeb上の私邸

ブログ12周年記事:「Ninomyの私邸」のスピンオフ計画 【告知・お知らせ】

今日は天皇陛下の誕生日であると同時に、愛する(面と向かってこう言ったことは未だない)妻の誕生日でもある。謹んでお祝い申し上げる。3/20に私も誕生日を迎えるが、ブログも12周年を迎える。干支が一回りして、このブログ「Ninomyの私邸」の在り方を今一度見直す時期だと考えた。結論はスピンオフも一案、というものだ。切り出すものは何かは、後述する。

書き溜めた記事が大量に積み重なり、目次による整理を試みようとしているが、不徹底な状態だ。先日、「書くことについて」の記事でまとめたとおり、"Chaos"だ。そこで、あまりにも話題が多岐にわたるこのブログは、切り分けて分割運営していくのもよいのではないかと思い始めた。「Divide et impera(分割して統治せよ)」とは、ローマ帝国の興隆の要諦を表す言葉だ。問題は切り分けて考えると対処しやすくなる。

世を見渡すと、企業すら、分割されることでその価値に目が向くことがある。たとえば、コングロマリット・ディスカウントと言われる株価ディスカウントという困った状況がある。これは、積極的なM&Aや新規事業進出などを通じて事業を多角化している企業において、単体でそれぞれの事業を営む場合と比較したとき、市場からの評価が低下してしまうことを言う。言い換えると、事業のリスクが分散される一方、事業の全体像や相乗効果が見えづらくなり、バリュエーションが低く(≒株価が)なってしまうことだ。

こうした事態に対処するために、スピンオフという手段がある。会社の一部門を切り離し独立させることだ。最近の事例だとダウがわかりやすいだろう。ダウといっても、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出するダウ工業株30種平均のうちの1社ダウのことだ。

2017年の米化学大手 ダウ・ケミカル とE.I.デュポン・ドゥ・ヌムールの合併により誕生した ダウ・デュポンは3つの会社に分かれた。汎用化学品事業の分社化され、最初に分離する会社の企業名は「ダウ」となる。分割の第2段階は農業事業の分離で、新会社の名前は「コルテバ」となった。残る特殊化学事業の新会社名は「デュポン」となった。これにより、事業特性の異なる3社について、それぞれにふさわしいバリュエーション評価ができるようになった。

日本の場合で言えば、ソニーの価値評価について、"モノ言う株主"サード・ポイントのダニエル・ローブ氏が専用サイト「Stronger Sony」で提案したケースが面白い。一言でいうと、安定成長のNew SONY(ゲーム、音楽、映画、EP&S事業≒エレキ製品)と高成長のSony Semiconductors(I&SS事業=半導体イメージセンサー)に分けたうえで、保有株(金融事業のソニー・フィナンシャル、オリンパス、エムスリー、スポティファイ)は売却したらどうかというものだ。ソニーは部分的にしかこの提案を受け入れなかったが、ソニーの本質的な企業価値評価に海外投資家の目を向けさせるよいきっかけになった。

さて、冒頭の話に戻ろう。ブログ「Ninomyの私邸」のタイトルの私邸とはWeb空間上の私邸であり、モンテーニュの「エセー」に強く感銘を受けていることから、「エッセイ」がコアコンテンツである。社会人としての私は、相手を見て引き出しを開けている。すなわち、趣味は必要に応じた範囲でしか開示しないという戦略をとっており、日ごろ話せない話題を仕事の態度を離れて書いているのだ。

趣味、主にサブカルチャー(漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋)を中心に話題は多岐にわたる。「りぼん」関連やNOAHなどプロレス観戦記も多い。それと同時に、文章によっては、歴史学、哲学、心理学、社会学に係るまじめな話題もある。更には本業の知見を活かして産業・企業動向から世の中を見る視点を持った記事も増えた。

「ブックレビュー」も扱う。しかし、その型は、大きくエッセイに傾いて本の内容はおまけのパターンと、本の内容の詳細説明や要約・示唆に寄ったものと、濃淡は様々だ。

そこで、現役世代のビジネスパーソンをターゲットとした新たなブログを立ち上げようと思う。扱う内容は「仕事と生活」だ。関連する事象やヒントも対象となる。もちろんシニア世代や学生さんたちにも役立つものとなろう。また、このブログの読者にも有用な内容にしたいとも考えている。

サブカルチャー(漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記)など「趣味に係るエッセイ・感想」の類はこのブログに残し、「仕事や生活に係る重要で役に立つ情報記事」は新しいブログに執筆する。ブックレビューは、「心を楽しませるにふさわしい本・漫画の感想」についてはこのブログの受け持ちにし、「仕事や生活に役立つ書評」は、新たなブログで活発に紹介する形にしたい。

こうした話とはまた別に、専門知識を凝集した文章の執筆も構想にはある。だが、本にするとか電子書籍出版は大げさで、noteくらいがちょうどよいかもしれない。ビジネススキルやTOEIC対策、歴史の知恵、投資リテラシーに関する話題などが候補になるだろう。これは中長期的な話だ。

新ブログの構想・コンセプトは以上の通りだ。作成しだい、あらためてご報告したい。それにしても、このハンドルネームも考え物だ。本名を隠す気が全くないので(まるでアスナやキリトだ、でも皆そういうものかもしれない)、いい加減変えてもいいと思う。また、このブログの立ち上げに伴っては、当初は身内(大学のサークルやバイト先の友人)向けの目線で、mixi(昔はモンストの会社ではなかったのだ)からの移行を兼ねて書いていた。思い出の話を以前したが、このブログのほぼ最初の記事は、2008年3月20日「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」 試写会だ。後の妻が登場するが、mixi上のハンドルネームだ。また、この記事にはうにゃ吉さんがコメントしてくださっている。うにゃ吉さんは東方やFGOなどのジャンルで活躍しているほか、ときメモ関連についても同人誌を発刊している。

さあ、これでこのブログと筆者が抱える問題点がお分かりになったろう。そうした点を意図的に強調して執筆したのだが、何でもこのブログで書くと、目的ごとに文章をまとめにくいのである。余分な思索や蘊蓄の類に加え、公私がごった煮となる。それはエッセイらしいともいえるが、機能的ではない。最後にまとめだ。これまで通りの漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記など「趣味に係るエッセイ・感想」「心を楽しませるにふさわしい本・漫画の感想」は、このブログで引き続き書く。その一方で、「仕事や生活に係る重要で役に立つ情報記事」「仕事や生活に役立つ書評」を扱う新たなブログを準備しているので、どうかお楽しみに。それではまた。
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