馬車郎の私邸

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、将棋、プロレス観戦記など「趣味に係るエッセイ・感想・レビュー記事」をお届けします!ある市場関係者のWeb上の私邸

とてつもなくざっくりとしたここ4年のりぼん感想(2012年11月号~2016年6月号)

りぼん2012年10月号感想以来のりぼん本誌の感想です。会社入って丸4年、結婚してそろそろ2年。りぼん本誌のブログ記事は超久々です。最近はもっぱらプロレスリング・ノアの観戦記ばかりですが、私は元々りぼんの漫画とプロレスが同じくらい好きなのです。それゆえに写真のように大学生の時からりぼんと週刊プロレス、週刊東洋経済を同時に買うこともしばしば。応援のために少なくともHIGH SCORE6ページのためにりぼんを買い続けています。今は東洋経済は定期購読、ジャンプはiPhoneアプリのジャンププラス。ジャンプSQはToLOVEるを読みたい妻のために(私はテニプリを読む)買ってきます。f69b3809

りぼんっこへ100の質問
[雑記]春田なな先生&酒井まゆ先生サイン会
小花美穂 既刊25冊レビュー
椎名あゆみ&高須賀由枝 作品紹介&レビュー、そして2003年前後のりぼんについて
酒井まゆ&春田なな 作品紹介&レビュー
今の「りぼん」の発行部数と、私の「りぼん」購読史【ブログ3周年記念記事】

さて、ここ4年のりぼんですが枠は12作品と拡大しました。ページ数のボリュームも抜群ながら付録も近頃は豪華(値段は550~580円ですので、昔の390円・410円くらいからすると値段も豪華ですが…)御大種村先生はマーガレットへ移籍したので、春田なな・酒井まゆの2枚看板に、ベテラン槙ようこ先生、「ひよ恋」で一躍名を上げた雪丸もえ、村田真優、武内こずえ、いしかわえみ、柚原瑞香、大詩りえ、黒崎みのりなど新世代が台頭しています。

7年位前、男女の恋愛がメインで描かれるマンガは今の「りぼん」にもはやほぼ無い状態から、学校を舞台にした再び中高生の等身大の恋愛を描く作品が多くなり、りぼんの「王道」に回帰した誌面に戻っております。かつて本誌よりも増刊号のほうが粒ぞろいの新進作家で面白い時期があり、その時の人達が連載陣となっているので私にとってはとても面白く感じます。伸びると思っていた牧野あおいがいないのは残念ではありますが……

酒井まゆ先生は全10巻「シュガー・ソルジャー」の後は既刊1巻「キミとだけは恋に堕ちない」を連載開始。種村有菜先生がいない今、長期連載作家では槙先生と並ぶ長老格です。等身大の主人公が、ステキだが少し影のある男の子に惹かれていく様子が共感を呼びます。

まゆポソと仲良し春田なな先生は全11巻の「スターダスト★ウインク」既刊7巻の「つばさとホタル」ですっかりエースの貫禄です。堅実な作風は相変わらずです。ちょいとお馬鹿な主人公が二人の男の子のふとした言動の前にあれこれとやきもきする姿は応援したくなります。

ベテラン槙ようこ先生は「勝利の悪魔」ではどうにも絵が安定せず、女装少年という奇抜な設定も12回の連載に終わったものの、「ロマンチカクロック」は全10巻と「あたしはバンビ」を超える長寿作品になりました。さっぱりしたバランスの良い繊細な絵は調和がとれていて円熟味を感じます。

槙先生のリアル妹の持田あき先生はお姉さんと講談社ARIAなどで合作を発表しながらも「花めぐりあわせ」
など短期連載や読み切りで彩りを添えます。いぶし銀の働きで、コミックスをあらためて読んでも大人になったりぼんっ子の鑑賞にも耐えうるレベルの作品です。

種村有菜先生は全12巻「桜姫華伝」ののち、マーガレットで全11巻「猫と私の金曜日」を連載しました。「桜姫華伝」の最後は、今まで散々相まみえてきた一味と連合終結して、出てきたキャラクターも因縁もひとつとして無駄にしなかった大団円でした。豪快な2連続2ページぶち抜きの演出く堂々完結の言葉がふさわしい豪快さ。

画力・ストーリー・ポエムの三位一体、種村有菜先生円熟・渾身の一作と相成りました。りぼん卒業でマーガレット移籍はさみしいけれども、この作品が奮戦する中、酒井先生・春田先生の後進の世代が成長を遂げた感があります。本当にお疲れ様でした。

「猫と私の金曜日」はちょっぴり破廉恥展開が多く、マーガレット移籍を活かした作品(?)でした。連載以外でも相変わらずのバイタリティで精力的にフリーダムに活動しておられ、その無類のタフネスぶりに敬服の一言です。

雪丸もえ先生は「ひよ恋」 第1巻第2巻で予感した期待を裏切らず単行本の売り上げも上々で新エースとなりました。ひよりと広瀬くんの純な恋路を劇中の友人たちとともに読者は見つめ全14巻のご長寿連載となったのです。この作品は学園ラブコメというりぼんのコアとなる作風を再びりぼんの主流に取り戻してくれました。短期連載をはさみ、現在は吹奏楽部を舞台にした爽やか作品を描いています。

いしかわえみ先生の「絶叫学級」は思いの外長期連載となり背筋も凍る思いを毎号提供してくれます。その一方で「アゲハ100%」からガラリと作風を変えた武内こずえ先生が「チョコタン!」で描くミニチュア・ダックスが心癒やしてくれます。

動画の踊り手という今風のテーマを描きながらもさっぱり可愛い絵柄の黒崎みのり先生(辛口な妻の一番のお気に入り)、独特の空気感がある絵柄の個性豊かな村田真優先生、ちょっぴりエッチな作風の優木なち先生、世知辛い女子の友情を描く柚原瑞香先生、田中先生ばりの人身猫頭「猫田のことが気になって仕方ない。」の大詩りえ先生、さらには彩原その先生、柚木ウタノ先生といった新世代が脇を固めています。かつて感想を書いていた頃の連載陣よりも明らかに底上げされています。

増刊では葉月めぐみ、池田春香、なすのまゆかといった注目の新進気鋭の新人が虎視眈々と連載の機会を狙っており、将来が楽しみです。最後になりましたが、連載20年を突破した津山ちなみ先生の「HIGH SCORE」や前川涼先生の「アニマル横町」は健在であり、森ゆきえ先生が「めだかの学校」を復活させたので、りぼんのカオス4コマ勢が再び勢揃いしております。昨年は60周年ということで水沢めぐみ先生、柊あおい先生、小花美穂先生、椎名あゆみ先生ら往年の作家が本誌あるいは増刊に読み切りを掲載しました。

以上この4年間のりぼんの様相を駆け足で振り返ってみました。ところで私がまだ見ぬ娘とりぼんを一緒に読む日は来るのでしょうか……それはさておき、気になる作品をこれからまたちょくちょく紹介しておきますのでどうぞお願いいたします。