馬車郎の私邸

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「グッドモーニング・キス」第8巻、高須賀由枝、集英社

早いもので、このシリーズも第8巻。
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冒頭の話は、職場の先輩たちに「結婚と恋愛は別」と、菜緒が言われて悩むのですが、なんやかんやで上原くんが目の前に現れればちゃんと収まる。六畳一間で肉なしカレーでもいいじゃないか。この安心感は、いつ読んでもいいものだ。

しかしながら…
第7巻で登場した伊賀上ひろしくんは、菜緒にとっては予想以上に強力なライバル…!
この漫画に新たな息吹を与えたいいキャラクターだ。
第7巻の感想ではこのようなことを書いていたのですが…↓
さて第7巻は、上原くんと菜緒の新しい生活。菜緒は地元の役場の臨時職員、上原くんは東京で大学院生活。が、ここでまさかの…ダブルブッキング!「グッドモーニング・コール」の第1話そのまんまです(笑)上原くんの同居人は、大学1年生の伊賀上ひろしくん。自分が冴えないことを自覚しながらも、上原くんのあんなとこやこんなとこに憧れる男。女の子だったらすでに上原くんにメロメロでしょうが、同居人が男でよかったな、菜緒。(しかし、男同士の同居だけに、BL展開もあり得るかもしれない)

8巻を読んでみると、上記の文章を以下のように訂正しなくてはならない。

女の子だったら男の子でもすでに上原くんにメロメロでしょうがであり、同居人が男でよかったなはまずいな、菜緒。(しかしそして、男同士の同居だけに、BL展開もあり得るかもしれない)

「大丈夫!心配すんな!」と心強い言葉をかけた後に一転して、ひろしがいるから寂しくないし、(菜緒が)東京に来るの二年後も良くない?とのたまう上原くんよ、どうした…。菜緒にとって伊賀上くんは今や深刻な強敵と化している。こんな感じで菜緒の出番が終わり、後はすべて上原くんと伊賀上くんの同居話。そして、こっちのほうが菜緒が主役の回よりも、面白いという…
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所帯染みている二人の様子(クリックすると画像は大きくなります)が、かつての「グッドモーニング・コール」の上原くんと菜緒の様子を思い出してしまう。だが、上原くんと伊賀上くんの組み合わせに何の違和感もないとは一体どういうことだろう…

しかも、いちいち反応が乙女な伊賀上くん。くそっ、可愛いな、この野郎。しかも、何かするたびに事態がまずくなっていくという女版菜緒という側面もあるので、菜緒不在でもばっちり話が進んでいく所が怖い(笑)
たとえば、伊賀上くんは、よく行くカフェで働いている女の子に好意を寄せているのだが、その女の子は上原くんが気になっていて、上原くんのメルアドを聞かれてしまう。そこで、上原くんのメルアドを教えたくない伊賀上くんが答えた台詞は…「俺、上原さんのことが好きだから…」

この墓穴の堀り方、爆死ぶりは菜緒以上…ラブラブカップル認定状態は以後定着してしまい、上原くんが気をきかせて3人でスキヤキパーティをするも、誤解は解けない。コミカルな展開が楽しい8巻だけれども、菜緒がいなくても十分に話が成立してるところがなんとも言えない感じがする。主人公の座ばかりか、ヒロインの座も危ういぞ、菜緒(笑)
9巻が待ち遠しいです。